令和5年度のお稽古を開始して、2週間目に入りました。
気持ちを新たに、今年度も文字に向き合い、子どもたちに向き合い、お稽古の時間を有意義なものにしていきたいと思います。
改めて、『文字を書く』ことについて、調べ、!考えをまとめてみました。
●学校生活では、様々な場面で文字を書く活動があり、
・手本の文字を書き写す
・黒板の板書をノートに書き写す
・人の話を聞いてメモをとる
・自分の考えをノートにまとめる
・作文を書く
・手紙を書く
など、多くの活動があります。
書くことにつまずきがあると、『できない』体験を繰り返し積むことになり、自己肯定感を低下させてしまうことになる。
結果、学習意欲を失くしたり、コミュニケーション能力の発揮や対人関係の形成に困難さが現れるようになることもある。
そこで、『書字のつまずき』の原因を理解し、支援や指導の工夫をしていくことが必要である。
【書字のベースとなる力】
①見る力
②動かす力
③聞く力
④覚える力
この①〜④までの力は、基礎学力の土台となる力になります。
・①の見る力について
文字を書く活動には、視線を正確に移動させたり、見ているものの形を正しく捉える力が『見る力』です。
○眼球運動と関係し、視線を固定できないと文字の形やバランスなどの情報を読み取ることができない。
また、視線を正確に移動させることができないと今まで自分が見ていたところを見失い、板書を写すのに時間がかかったり、写し間違いをしたりする。
○視覚認知について
文字の形を正しく捉えたり、位置や方向を理解したりする力も大事な力です。
何らかの原因により、目で捉えた映像を脳で正しく認識することができないために、文字の部品の配置や線の数、線の向きなどが正しく捉えにくい。
→→それが、ひらがなや漢字の間違いや漢字をなかなか覚えられないことにつながるケースがある。
○目と手の協応について
目で捉えた形や位置の情報と手を連動させる力のことで、目から入ってきた情報に合わせて、指先をコントロールすること。
→この力が弱いと、枠から文字がはみ出したり、書いた文字の
バランスが悪くなる。
以上、『見る力』に絞ってお伝えしました。当教室でのお稽古では、児童精神科医の宮口幸治氏の【コグトレ】を取り入れ、まさに、『見る力』を養うトレーニングを行っています。
目で見た情報を正確に捉え、お手本の文字の線の長さや方向、間隔、余白の取り方などの空間的な認知と、線の強弱、始筆の打ち込みなどの運筆において指先のコントロールなど、【習字】をする中ではたくさんの視点が必要です。
その一つひとつを毎回のお稽古で少しずつ身に付け、子どもたちにも気づきが生まれ、次はこうやってみよう···など、自分をコントロールする力も身に付けていければいいなと思います。
【コグトレ】は、子どもたちも楽しく取り組んでくれる教材なので、楽しく文字を書く力を育んでいきたいと思います。
長くなりましたが、当教室では、姿勢や鉛筆、筆の持ち方、礼儀に加え、文字を書くベースの力もトレーニングしていきたいと改めて感じています。
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